瞽女−盲目の旅芸人  安達 浩(著)  京都書院 (1992/04)

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長岡瞽女の最後の世代をレンズで追う, 2010/10/17

昭和30年頃でしたでしょうか、私の家にも瞽女さんが回ってきて玄関先で唄を歌っていたのを覚えています。しかし、それ以来、とんとお目にかかったことがありません。ところが、最近、瞽女歌とそれに関連する文化を掘り起こし継承しようという動きのあることを知りました。

そこで、この本をひもとくこととなりました。この写真集は、1970年代中頃に、3人からなる長岡瞽女のチームを追ったものです。手引きと呼ばれる晴眼の関谷ハナさんに導かれた盲目のふたり、中静ミサヲさんと金子セキさん、明治末年から大正初めのお生まれです。安達さんは、彼女たちに即かず離れず、それでいてしっかりと心を通わせながら写真を撮ったようです。彼女たちのおのずからなる動きが当時の農村の風景の中に写しとられています。

今となっては、実に貴重な瞽女さんの世界の映像です。巻末に民俗学の専門家による瞽女の世界の解説がついていて理解を深めるのに有効です。

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