ひとり旅は楽し  中央公論新社 (2004/4/25)  池内 紀(著)

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ひとり旅は楽しいことばかりでないから楽しい, 2004/5/29

ひとり旅が好きな人は、この本で、池内さんとその「楽しさ」を競ってみよう。おもしろかったところ、思い出に残った出会い、旅のしかた、地図の読み方、旅の持ち物・・・。わいわいと賑やかな旅ばかりしてきた人は、この本で、ひとり旅ってどんなものか考えてみてほしい。

 団体旅行が盛んになると素敵だった土地がつまらなくなることが多いけれど、ひとり旅が流行ると、団体旅行が減って素敵な土地が増えるのではないだろうか。この真偽は分からないけれど、ひとり旅こそもっとも旅らしい旅だ。ウソだと思ったら、ひとり旅をしてみてほしい。3回続けてみて楽しいと思わない人は、ひとり旅は止めたらいい。そのような人にはその楽しさを感ずる遺伝子がない可能性が高いから。言っておきたいけれど、池内さんは楽しさの全てを書いているわけでない。いや、池内さんだって、その楽しさの全てをご存じなわけではない。なぜならば、ひとり旅の楽しさはひとりひとりそれぞれだから。もうひとつ言っておきたいし、これは池内さんも書いておられるけれど、ひとり旅は楽しいことばかりでないことを忘れないでほしいし、本当は、だから楽しいのだから。

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