伊那谷の老子 加島祥造(著) 朝日文庫 朝日新聞社 (2004/7/10)

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老子への誘い, 2004/8/2


英米文学者が「老子」のこころ、その現代性を語る。加島さんの「老子」にはじめて接する人にもってこいの文庫本。通勤やお出かけの電車の中などで読むのにも向いています。コーヒースタンドで気軽に読むのにも良い、と思います。「老子」がグッと身近になった気がするかもしれません。

 淡交社版の単行本の文庫化。文庫化にあたって少しだけ変更が加えられ、水墨画文と加島訳「老子」抄の第2章は省かれました。削られた画文の代わりにとでも云いますか、表紙カバーに同類の画文を使っています。その他、第1章の題名にも変化があって、以前の「風と影の時間に」が「谷の四季」となりました。他方で、住んでいる伊那谷の地図とたくさんの写真、それに第1章の解題を含む文庫版へのはしがきなどが新しく加わりました。その結果、さきの単行本が「加島老子の入門書」であったのに対し、「加島老子への誘い」といった感じの軽い冊子になっています。それだけにいっそう読みやすいです。

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