三屋清左衛門残日録 文春文庫 (1992/09)  藤沢周平(著)

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歳を気にし始めた男性に,
2002/12/4

定年退官して、寂しさを感じているところへ、役所からその腐敗を直すべく力を貸してくれといわれて、改めて乗り出す元役人など、現代にはほとんどいないだろうけれど、時代小説となってみると、それが自然なことに見えるし、むしろ、こんな事になれば老後といえども一肌脱いでみようという気にもなるよな、と思う。背筋が伸びた清左衛門のおのずからなる姿が凛々しく清々しい。老後になすべきことを考えることにはなるので、歳を気にし始めた50代後半の男性には特におすすめ。

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