老子―無知無欲のすすめ     講談社 (1997/04)  講談社学術文庫

                   金谷 治(著) 

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自然と共に生きる道を探してみよう,  2004/8/2

「老子は、まさに人間を大きな自然界の一物として、そこに人間の本質を見ている。無知無欲になってその本質にたちかえることが人間の幸せである。」と著者は云う。

近年、老子に対する関心が強まっているのではないだろうか。競争社会の中で身をすり減らして来たことに疑問を持つところから始まって、ほんとうの幸せって何なのだろう、自然と共に生きる道を探してみよう、と人生と社会のあり方を模索する人が増えている。そのような人たちが時に老子の思想に注目するのである。

この本は、老子道徳経全81章を、それぞれ、現代語訳、書下し文、原文、注釈、語釈と、順番に読んでいけるように書かれている。巻末には、老子の伝記、諸老子本の解題、参考書等が示されている。手軽に原文から解説まで触れられるちょうど手頃な教科書といえよう。

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