「戦争と知識人」を読む―戦後日本思想の原点  青木書店 (1999/10)   加藤 周一・凡人会(著)
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日本の現状は良くない、と思っている多くの人々へ,  2003/1/19

今、なぜ「戦争と知識人」か?国家権力が、強権を以て国民を統御したあの時代、国の知性をリードする知識人がどう考え行動したか、そして、何より重要なこととして、なぜ、そうであったのか、の原因の解明は、わが国の国家権力が今日どうあるか、それに対して世論をリードするはずの知識人のおとなしさを思う時、ひときわ重要な作業と思われる。

この本で、加藤周一の論文「戦争と知識人」(1959年)を凡人会の人達が加藤と共にどう読んだか、を追体験できる。4部に分かれ、それぞれ原論文、加藤による追記、凡人会メンバーによる課題毎レポート、加藤を囲む討論の記録という内容構成。

加藤周一という現代日本の知性をリードする知識人が、戦後をひとしきり歩いた時点で、かの15年戦争を中心に知識人がとった行動、思想の動向を総括し、「今」後に生かそうとした論文「戦争と知識人」、これが、今、40年を隔てて取り上げられたということは、昨今の日本の政治経済の有り様を想う時、よくぞ、と思う。

この論文を、加藤と討論した一日を中心に、下調べの3ヶ月、とりまとめの1年余の時間を掛けて読み込んだ凡人会の人達の努力は、現代日本の知識人と国民に対する「凡人」からの問題提起として結晶している。


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