タオにつながる 加島 祥造著 朝日新聞社 (2003/9/19)

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老子をどう読み、どう生かしているか, 2004/8/2, , 2004/08/2

加島さんは、前著「老子と暮らす」に比べて、本書では、一層老子に深入りした感じ。加島さんも書いているとおりタオはとても大きい。だから、老子の世界=タオにはなかなか到達できないけれど、近づくことは出来る。加島さんは、前著のサブタイトルにあった「知恵と自由のシンプルライフ」を追求してタオに近づいていっているように確かにみえる。加島さんはこの本で、老子をどう読み、どう生かしているか、を多くの題材を通じて示してくれる。加島さんのエッセイを読むと、じつにいろんなことに老子の見方で光を照射していると驚いてしまう。

老子は、その字面からでもなかろうが老人向け、と思われているふしがある。しかし、加島さんの紹介によると、高校生の一番印象に残った思想家として老子があげられていたとのこと。それはほんの一例だが、老子の懐の深さが、そこに示されるように年齢の如何に関わらず人の心を強くひきつけるのだろうと思う。

老子を読みながら、加島さんの書くことに同調しても良いが、反論することもあってよい、そんなスタイルで読んでみるのが老子にそったこの本の読み方かも知れない。


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