東京タワー

３３３メートルの高みから
見続けてきた半世紀

最初に見た東京の街は
ばらまかれた砂粒の拡がりでした

今、見えるのです
砂粒の原に建つ超豪華高層ビルの群れ、
その陰に
50年の来し方を夜ごとに想う年寄りと
生きる場所を探して歩く青年の何人かが

そして、聞こえるのです
自己責任でも競争でもなく
もやいあって生きることができる世を
つくろうじゃないかと
語らい始めた人びとの声が

私は今、その全てを
電波に乗せて発信するのです