新鮮な寮歌コンサート

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寒さが少しだけ緩んだ冬の日(2018年1月21日日曜日)、ノバホールの小ホールで、「北大寮歌筑波コンサート」があり参加してきました。横浜在住の北大同学科の先輩からおさそいがあったからです。が、ご当人は、風邪が思わしくなく欠席でした。でも、コンサートには大変感激して帰って来ました。それは、寮歌に似合わぬ(といってもよい)驚きのコンサートだったからです。

寮歌といえば、弊衣破帽のバンカラ高唱が通例でしょうが、このコンサートは、コンサートという名を冠したところから違っていて、ピアノ、フルート、それに女性の口笛演奏がメインなのです。それゆえ、全てとても新鮮でした。

開会の「都ぞ弥生」の斉唱は欠かせないことのようですが、その音頭は、何と、かわいい現役女性寮生がとるのです。若かりし頃の薬師丸ひろ子を思わせるかわいさでした。そして、ピアノ、フルートによる寮歌は生まれて初めて聞いたと思うのですが、何よりの驚きだったのは、柴田晶子さん(北大経済学部出身;検索可)による口笛演奏でした。低音から高音まで広い音域を華麗な編曲で奏でる寮歌は、私の頭にある寮歌の概念をひっくり返してしまいました。柴田さんは、国際口笛コンクールで優勝されているのだそうです。おまけで奏してくれた国際コンクール優勝曲のサンサーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥および終曲」は、さすがに優勝演奏と合点させてくれました。

コンサートでは、明治以来、平成28年までの寮歌から36曲を選んで聞かせてくれました。明治の寮歌も、上に書いたように新鮮でしたが、平成の寮歌は、時代が進むほどに曲自体が今風になってきているのです。今風といっても、巷に流れるポップスに比べればまだ距離はあるのですが、そうしたものに近づいているのです。これまた新鮮でした。

もうひとつ新鮮に感じたのは、女性の作詞作曲によるものがあったことです。昔は、男子寮、女子寮は別々だったのですが、今は、惠迪寮に女子が入寮する時代になっているのですから、そのくらいあっても不思議ではないのです。音頭をとった女学生ともう一人のお仲間とで、トランペットの寮歌を聴かせてくれたのですが、これも素人にしては上手な演奏でした。

コンサートの最後は、「この道」「時計台の鐘」の演奏でした。

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